建築学生による地域活性化団体

空き家改修プロジェクト

学生による地域活性化団体
空き家改修プロジェクト

IDOBATA PROJECT

イドバタプロジェクト

まちの方が再び集まり、おしゃべりできるような場所を再生する。まちの風景を守るベンチ改修プロジェクト。

まちの風景を守る

稲取のまちでは住民同士が道端でおしゃべりしている様子をよく見かける。また、町の至る所にベンチが設置されており、そこに座ってお話していることもある。しかし、中には不朽や破損しているものもあり、それが理由で住民の方が集まらなくなったベンチもある。そこで、新しくベンチを新設、既存のベンチの修繕を行うことで住民の方が再び集まり、おしゃべりできるような場所を再生し、守っていきたいという気持ちからプロジェクトが始動した。

新設ベンチ

使用した木材は主にヒノキを利用し、雨などの外部環境による劣化に強い材料選定をした。また、前面に防腐塗料の塗布も行っている。構造体となる足の部分には「空き家改修プロジェクト(通称AKP)」の頭文字Aをデザインに反映。ベンチ全面には木タイルによるモザイク的なデザインになっており、塗料も防腐塗料を使っている。まちでのワークショップを通してまちの人と一緒につくりあげるデザインになっている。制作した全てのベンチのタイル模様は違いながらも新設ベンチとしては統一したデザインにすることで街に点在した新設ベンチがわかるようにしている。

既存ベンチの修繕

住民の方へのリサーチを通して、ベンチの新設だけでなく、利用頻度の高いベンチの修繕を行うことにした。修繕の内容としては表面の研磨、防腐塗料の塗布や朽ちてしまっているベンチ足の取り換えなども行った。修繕後、住民の方からは、「木の匂いがして良い」や「以前よりも安定している」「綺麗になるだけで気分が違う」などと好評であった。まちの風景を残すために今後も継続的な活動を行う。

ベンチのリサーチから新たなベンチを作る

ベンチの新設する箇所の選定や、既存のベンチの利用調査など、学生自らフィールドワークを行い、住民の方にも聞き取り調査を行った。新設ベンチのデザインもまちの住民の方との会議を重ねコンペ形式で基本設計を決定し、その後まちの大工さんと一緒に施工方法の決定、実施製作に向けた準備をした。ベンチの施工も地元高校との連携、イベント開催時のワークショップ開催など、まちの人と一緒に作り上げるようにして製作した。9月施工の時に一時的にまちに製作したベンチを設置し、2か月後住民の方から使い心地、改善点などを聞き取り調査した。設置場所が水平でないことから、その場所の地形に合わせて調整できるよう、アジャスターボルトの取り付けを行っている。

今後の活動

今年度も引き続き新設ベンチの設置、ベンチの修繕を行う。新設ベンチのデザインは今年度もコンペを行い、より多くのまちの方の意見を取り入れられるよう、まちのイベントにてコンペの開催を予定している。

おもひで

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