AWAHEI NO KURA
ねこのみみプロジェクト
営業を終了した飲食店をワークスペース兼スタジオ兼市民の憩いの場にリノベーション。
担当
鳥羽設計室
空き家の古民家を住める場所に、そして住む人が自ら改修を重ねられるように。
空き家となっていた古民家を活用し、移住体験住宅として再生するプロジェクトを進めている。
この取り組みでは、まず人が安心して滞在できるように、生活の基盤となる環境を整えることから始めている。
しかし、それだけにとどまらず、滞在者自身が空間に手を加え、改修やリノベーションを重ねながら「自分の居場所」として育てていける仕組みを重視している。
古民家を単なる宿泊施設として再生するのではなく、地域との関わりを深めながら、暮らしの延長線上で建物と関係を築いていく――。
そんな、持続的な地域と暮らしの場を目指している。
宿泊しながら施工スタート
イエンスの塔プロジェクトの実施期間中、私は「ねこのみみプロジェクト」で使用する古民家に宿泊していた。
今回、その古民家を正式に「ねこのみみプロジェクト」として扱うことになり、両プロジェクトが同時進行する形となった。
それに伴い、宿泊しながら物件の改修を進めている。
各部屋でコンセプトや用途は異なるものの、全体の統一感を保つため、共通して土壁を採用している。
新しく仕上げた壁や床を汚さないよう、まずは天井から作業を始めた。
各部屋でコンセプトや用途は異なるものの、全体の統一感を保つため、共通して土壁を採用している。
下地には、土がしっかり定着するよう金網を固定。
その上から丁寧に土を塗り重ねていった。
ねこのみみプロジェクトが始まってから、これまでに鳥羽を訪れたのはまだ一度だけ。
今回は、3つある部屋のうちの1室を施工することができた。
今後の訪問では、キッチンや居間の改修にも着手し、さらに空間を整えていく予定である。